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泡沫のユークロニア 感想文

泡沫のユークロニアの感想文です。レビューとかちゃんとした文章ではないです。

ネタばれしまくるのでご注意ください。

 

 

 

ピオフィの制作スタッフ、かつ新しいレーベル、サブキャラにいたるまでの豪華声優陣、発売前の特番(つべでやってたやつ)と、力入ってるな~と思い予約購入しました。乙女ゲーム予約購入するの久々だったので、こういうワクワクさせてくれるタイトルが発売するのが嬉しかったです。あと音楽のMANYOさんも好きなので。

最近、老いのせいなのかゲームするにも気力体力集中力が足りなくて、なかなかできてなくて。そもそもやる気・気力が足りないという。10年前くらいのオタク活動にどっぷり元気な自分は戻ってこないので、その事実がしんどいです。諸行無常。まあいまそれどうでもいいんですが。

 

システムなんかは、オトメイトさんまんまというか、基本的なものはそろってます。読み返し、クイックセーブ、スキップ、ボイス再生等々。システム画面がオシャレなのはピオフィを彷彿とさせました。ストーリーパート読み返せるエクストラつけてくれたら良いなあって思ってたらちゃんとチャートで読みかえし機能ありました。便利でヨシ!

Live2Dは力入ってるなーと思いました。キャラがしゃべりながら目線がすっと横に逸れたりするのが細かくて良かったです。

あと、攻略制限がガチガチなので、そこにこだわる人はしんどいかも。私はやりたいキャラから攻略したい派なので、攻略制限はきついです(例・オワソワ)。TAKUYOさんのスイクラみたいに、明確に公式の推奨順はあっても攻略制限はつけないよ!という方針が好きなので好きに攻略させてほしいです。関係ないけどわたしはTAKUYOさんファンです。

 

以下、キャラ別感想です。

 

 

・雛菊(主人公)

名前変更しないでいると、肝心な時に声優さんが熱演で名前を呼んでくれるので変えないことをお勧めします。私はいつもデフォ名派なので買えないでやったら、特に矢代ルートの盛り上がる場面や、日常的には露草が名前をよく呼んでくれるのでよかったです。

貴族の箱入り娘なので、ちょろい部分もありつつ、理想に燃えるいわゆるお花畑な部分も少しあると思います。あと行くな、やるな、と言われたところに行きまくります。能動的に動かないと話が進まないのでしょうがないっちゃしょうがないのですが、頑固でまっすぐすぎる感じです。

乙女ゲームをプレイするにあたって、主人公が合う会わないは大問題ですが、でもストーリーや攻略キャラが魅力的なら耐えて流せる部分でもあるので、雛菊は私には許容範囲でした。これはプレイした個々で違うと思いますので、気になる方は体験版などで確認してからプレイすると良いと思います。一番主人公がちょろい、流されてると思ったのは依ルートでした。

 

 

 

↓以下、ネタバレしまくります

 

 

 

・淡雪

やたら白い。声優さんが好きな声優さんなので、このソフト買ったひとつの理由でもありました。ただ、わたし従者萌えがそんなにないのと、婚約者・政略結婚設定好きなので、依がチラチラするたびにそっちが気になって仕方なかったです。このルートで依の役割が完全に悪役で依ルートどうなるん?と期待値が上がってしまったルートでもありました。淡雪に集中できなかったです。

気持ちが通じ合ったら速攻朝チュンスチルが出てきたので、ちょっとびびりました。なんというか、雛菊は淡雪に育てられたようなものなのに、そこの関係になるハードルみたいなものは特にないんだと。あと身体の関係まで描写するんだ、とひとつの指針になったので、これからのほかのキャラへの期待が高まりました。淡雪に関しては、淡雪ルートより依ルートのバッドエンドの「俺じゃだめなのか?」的なムーブの方がドキドキしました(?)そして速攻手を出す。手が速い。

淡雪ルート内で身分差の問題がどうにもならなかったのもすっきりしなかったので、もっとハッピーなエンドが見たかったです。外の世界に行きたい、という約束の話が堀り下げられたのがバッドエンドというのがまた……。声優さんは熱演でした。

 

 

 

・依

正直、婚約者・政略結婚設定だけである程度は楽しめるので、かなり期待してルート始めたのですが、依の性格悪すぎて面白かったです(?)声優さんの演技もねっとりしていて良かったです。

あと、淡雪ルートを経ているので「これあきらか嘘じゃん」ってプレイヤーは気づくけど雛菊は騙されている、というシーンがあり、そこの乖離がちょっともどかしかったです。選択肢とかで嘘いうな、って雛菊に言わせたかったですよ。依ルートの雛菊はちょっとちょろいところがあり、依にもそう言われるので心配になりました。淡雪がかわいそう。

依は性格に難があり、こういうキャラが乙女ゲームの攻略キャラをはれる、というのはいい時代になったなと思いました。正直、実際にこんなひといたらもちろん関わりたくないけど乙女ゲームのキャラとしてとても面白かったです。

兄へのあてつけのために自分の婚約決めるとか歪んでるし、差別思想ひどいし、妻(婚約者)を自分の所有物と思ってるのでモラハラ気質すごいし。ただ、バッドエンドが光っていてとても良かったです淡雪含め。バッドエンドで依が破いた婚約破棄の書類を、ハッピーエンドでは雛菊が破くの良い対比で美しいなあと思いました。ハッピーエンドは、依のしたことに対して罰が軽すぎて凍玻璃ヤベーところだな、住みたくないという感情が大きくなるばかりでした。殺人鬼やん、この男。終盤矢代に「そいつ選んだのは失敗」的なこと言われてテンション上がってしまった。矢代ルート楽しみにしてますよ矢代さん、と思いました。

あと依、「善良な家族のためにまともになろうと思ったこともあったが無理だった」というのがなんとも言えない気持ちになりました。依の実母が自分の子供ではない石蕗を当主に推してたっていうのがよくわからなかったです。貴族と平民との間の子供って泉下送りになるのが普通(?)らしいですし、バリバリ貴族だったであろう依の実母が、それでも石蕗を推すほど石蕗がすごすぎたのか、依が昔からやばい感じだったのか。でも依が考え方や性格おかしくなったのってその実母が依を優先しなかったからじゃないのかとしか思えないのがまた……

 

 

 

 

・帷

帷ルート、ちょっと長くないですか???淡雪と依と比べて。途中の病気の話が入ってきたあたりから詰め込みすぎじゃ、という感じがしました。

帷ルートに関しては、雛菊の方がひとめぼれレベルで帷に惹かれていて、でもお姫様とちょっと危険な香りのする男(性格の良い不良)というカップリングは王道的なものであり、でも帷も綺麗な理想をまっすぐ口にするタイプで、箱入り娘な雛菊と似ている部分もあって、けっこうお似合いなカップルというか……。いいコンビだなと思いました。

このルートでも完全に綺麗なハッピー!なハッピーエンドじゃなかったので(病気の件、身分の件)ここまでプレイして、これはもうわざとだなと。これから先も覚悟してプレイしなきゃな……と思いました。でも矢代ルートはハッピーなハッピーエンドがみたい。まじ頼む。

バッドエンド、二人が外の世界にあこがれている、という要素をこうやって使ってくるんだ、と思いました。いいシーンでした。

あとハッピーエンドでも朝チュン的なシーンなかったので、あれ、各キャラノルマなわけじゃないんだ?とちょっと動揺。

 

 

 

 

・露草

いきなり双子設定だしてこられたので興奮しました。露草が柊の兄弟ってことはぜんぜん気づいてなかったので驚いたし、その後の展開も面白かったです。ルートの面白さでいったら5人の中で露草ルートが一番面白かった。面白かった好きなキャラは依です。サブキャラはおそらく石蕗が人気だとおもうけど、私は柊を攻略対象にして欲しかった&FD等今後の進展があるなら攻略対象に加えて欲しい派です。双子好き。だって、幼いころ出会って、雛菊のこと好きなのは柊だって同じじゃないですか?「もっと早く出会いたかった」って柊言ってたけど、今からだって間に合います!と思ってしまいました。

 

露草ルートは特に露草が病気でもないし、身分の問題もどうにかなりそうで今まででいちばんハッピーハッピーハッピー!(猫ミーム)なエンドだったのもあってよかったです。

バッドエンドも、「思い出だけで生きていけるほど、彼女のことが好きだった」っていうのが切なくて良かった。

クリア後のショートストーリーでも、微笑ましいラブラブななんでもない日常って感じの幸せな姿をみれて良かったです。

 

 

 

 

・矢代

パッケージイラストのメインキャラ、ガチガチの攻略制限キャラなので、どうしても私のなかで求めるハードルが高くなりすぎてしまった感があります。あと依ルートの煽り(?)面白かったし(?)。

声優さんがあまりいままで乙女ゲームでは見ない方だったので(フリーレンのシュタルク、ちぇりまほの方だなくらいの印象)どんな演技の方だろうと思ってましたが、まず矢代はセリフがかなり多かったと思います。あと序盤と終盤を比べると声音が変わっていく部分などもあって良かったです。この声優さんを応援している方がいたら買いだと思います……って、応援してる方はメインヒーローなのでとっくに買ってるとも思いますが。

外の世界にあこがれる主人公のもとに現れた、まさに外の男なので運命的なのですが、序盤のカラクリを「好きなものは壊さない、大事にする」的な話でなんかピンときてなかったところからどんだけやばい男なんだ?と期待(?)が膨らみ過ぎたし、雛菊を口説いてくるシーンでも何企んでるんだろ?とワクワクし過ぎた感がありました。依という男に出会ったことにより似た面白さを矢代に求めようとしていた感があります。反省しました。淡雪ルートで早々に記憶喪失が嘘だったこと、間者であることは明かされていたので、そこをもっと矢代ルート、矢代ルート近くまで引っ張ってくれても良かったかなって思いました。記憶喪失が嘘だったとは疑ってなかったので……。あまり自分のルート以外でそのキャラの情報出していくのって塩梅が難しいですよね。

ひとの感情、自分の感情が分からない、命令にだけに従う、みたいなキャラが主人公にほだされていくって展開は、乙女ゲーにはわりとあるような気がするので、そこに目新しさを感じられなかったのは残念でした。ただ期待値が高すぎたともいうけども。ただ、ショートストーリーの人間味あふれる感じはいつからそうなったのはよく分からないけど面白かったです。矢代の軽い飄々とした雰囲気はわりと好きでした。それ演技だったんですけど。

あと、矢代の銀湾での身分、どうして間者になったかの掘り下げをルート内でして欲しかった。身分に関しては真相ルートで軽く触れたけどはっきりいってないし、高い身分ならどうして場合によっちゃ切り捨てられるような間者になったのか謎でした。

終わってみると、そこまで攻略制限いるかな?って思いました矢代に限らず。私が攻略制限好きじゃないのもありますが。依や露草もなくて良かった気がします。

 

 

 

 

・真相

他のルートに比べるとボリュームもそんなになく、オマケって感じがしました。今までチラチラしていた鳴神の掘り下げと凍玻璃の話です。バッドエンドがサラっとしていたものしかなくて残念。死を覚悟した主人公の描写を入れるなら、実際にそれで死んでしまうバッドが欲しかったです。黒幕(?)についても明かしたと思ったら速攻死んでしまったっぽいのでサラっとしすぎていてコメントに困るというか……真相ルートも、できれば個別ルートくらい力を入れてくれたら良かったと思いました。あと凍玻璃は知れば知るほどヤバい場所で、存在してるだけで銀湾や外の世界に病気を振り撒いているってヤバいし、平民だけに課せられた機構もヤバいし、絶対住みたくないな……な思いが深まりました。

話の中で、間髪入れず雛菊を殺そうとした依にテンションがあがってしまい、ブレなくて最高!と思ってしまいました。依がでてくると専用(?)の不穏なBGMが流れるのが毎回面白い。依はピオフィの楊と同じで、刺さる人にはすごっく刺さるけどそうじゃない人には全然好かれないタイプだと思いますが、私はおもしれー男だと思って楽しみました。

 

 

 

 

 

久しぶりに新作乙女ゲームを予約して買い、一応スチルをコンプするところまでプレイしましたが、楽しかったです。シナリオ100パーセントにはなってないのですが、とりあえずここまで。

依というキャラと、露草ルート楽しかったので買って良かったと思いましたし、矢代にも出会えて良かったです。買ったのは通常版なので、ドラマCDや冊子などは読めないのですが、今後サントラやドラマCDが発売したら欲しいなと思いますし、FDが将来出来たらいいなあと思います。柊攻略したいし、ベストエンドでも問題が残っているルートが多かったので……ユークロ、これからも応援したいです。

読んでくださってありがとうございました!